作家からの手紙


後期:9月16日、10月21日、11月18日

2017年度の講座「資料は語る」を4月より開講いたします(後期:9月開講)。
所蔵資料を中心に扱う文学講座です。貴重資料の特別公開もあります。

「作家からの手紙」――作家は作品を公にするだけでなく、手紙・絵はがきにもよろこび・悲しみ・悩みなど、心のなかを表しています。むしろ、手紙であるがゆえに、率直に、自由に内面を語っているのかもしれません。
日本近代文学館は作品以外にも、日記・手紙などの資料をたくさん所蔵しております。今回はその中からすぐれたもの(逸品)をとりあげ、具体的にご覧いただきながら、専門の先生方に分析してもらいます。これまでの作家のイメージとは異なる、新たな作家像を発見できるかもしれません。
講座は前期・後期3回ですが、特に最終回は年賀状をとりあげます。受講生の皆さんにご自身の年賀状作成の参考にしていただければ幸いです。

会場:日本近代文学館ホール

 

前期

谷崎潤一郎の恋文

日時:4月15日(土) 14:00~15:30
講師:千葉俊二 早稲田大学教育・総合科学学術院教授
昭和初年代の谷崎文学は非常に充実した一時期であったが、その想像世界に美神のごとく君臨したのは根津松子だった。松子宛書簡の数々を紹介しながら作品との関連についても考えてみたい。

アメリカ留学とヨーロッパ旅行―有島武郎から家族へ、マティルデ・ヘックヘ

日時:5月20日(土) 14:00~15:30
講師:江種満子 文教大学名誉教授
明治36年から40年までの米国留学は、自己の基盤を見つめ直す好機となり、武郎を文学へと方向づけた。帰途のヨーロッパ美術館めぐりでは、スイスでマティルデに出会った。講座では、留学生活を律儀に報じる家族宛書簡と、歓びと信頼のマティルデ宛書簡を読む。

戦地からの絵だより―高見順から妻・秋子へ

日時:6月10日(土) 14:00~15:30
講師:竹内栄美子  明治大学文学部教授
昭和16年11月、陸軍報道班員としてビルマ派遣軍に配属された高見順は、昭和18年1月に帰還するまで、秋子夫人に多くの自筆絵はがきを送った。現地の人々や風景を描いたこれらの絵だよりを読む。

 

上から谷崎潤一郎、有島武郎、高見順
上から谷崎潤一郎、有島武郎、高見順

後期

愉快と不愉快と淋しさと―漱石の若き友人たちに宛てた手紙

日時:9月16日(土) 14:00~15:30
講師:長島裕子 早稲田大学文学学術院非常勤講師
朝日に入社する前年の森田草平宛と晩年の津田青楓宛を中心に、館蔵の漱石書簡を読み、青楓の「漱石山房と其弟子達」図に描かれた人々と漱石との絵はがきや手紙のやりとりにもふれたい。

フイチンさんの引き揚げ体験スケッチ―上田としこから佐多稲子へ

日時:10月21日(土) 14:00~15:30
講師:久米依子 日本大学文理学部教授
戦後の少女マンガ「フイチンさん」で人気を博した上田としこは、敗戦時にハルビンからの過酷な引き揚げを体験した。佐多稲子に提供した貴重なスケッチが描く当時の記憶を振り返る。

作家の年賀状―日本近代文学館コレクションから

日時:11月18日(土) 14:00~15:30
講師:宗像和重 早稲田大学文学学術院教授
一行の心を籠めし年始状(高浜虚子)。時に簡潔な、時に慇懃な賀詞を通して、新年を寿ぐ作家のさまざまな表情が、万華鏡のように浮かび上がる。年賀状の歴史も繙きながら、その多彩な魅力を味わいたい。

朝日入社の年(明治40年)の夏目漱石
朝日入社の年(明治40年)の夏目漱石

 

受講料・申込方法

受講料

全期間(6回)10,300円(会員9,300円)
前期または後期5,200円(会員4,700円)
1回のみ2,100円(会員1,900円)
※チケット送料は当館が負担いたします。

申込方法 

 (現金書留)
便箋・メモ用紙等に住所・氏名・電話番号および受講期間(1回の場合は希望月も)を明記の上、受講料とともに、
〒153-0041 目黒区駒場4-3-55 日本近代文学館「資料は語る」係へお送り下さい。

(郵便振替)
通信欄に講座名「資料は語る」と受講期間(1回の場合は希望月も)を明記の上、下記の口座へ受講料をお振込み下さい。
口座番号:00140-0-47730 口座名:公益財団法人 日本近代文学館

※定員に達しない場合、当日券を販売いたします。