恋うたの現在


編集:馬場あき子・中村稔

『恋うたの現在』表紙

『恋うたの現在』表紙

100人の現代歌人の恋うたを、自筆の書で展示します。
これに自歌解説、作品収録の歌集、スナップ写真などを加えて構成されます。
「恋が短歌の永遠の主題でありながら、社会の変化にしたがって変わってきた、多様、多彩な恋うたを一堂に集めて展観したい」(中村稔)との意図で、大正2年生まれの近藤芳美から昭和50年生まれの永田紅まで、それぞれの代表的な恋うた、あるいは、ある時代を象徴するような作品を揮毫していただきました。
開催に合わせて角川学芸出版から同名の本も刊行。

部門構成と主な出品資料

第1部 恋―その愛憐と陶酔

近藤芳美、加藤克巳、森岡貞香、宮英子、武川忠一、安永蕗子、塚本邦雄、
吉野昌夫、北沢郁子、岩田正、大西民子、岡野弘彦、山中智恵子、前登志夫、
藤岡武雄、春日真木子、山本かね子ら大正生まれの歌人たちの部門。

第2部 女うた―「われ」の表出

昭和2年生まれの尾崎左永子から、中野照子、馬場あき子、蒔田さくら子、
川口美根子、雨宮雅子、山埜井喜美枝、大塚陽子、稲葉京子、藤井常世、
昭和16年生まれの沢口芙美まで女性歌人だけの部門。

第3部 恋―やさしく、切なく、大胆に

昭和3年生まれの岡井隆から、高嶋健一、田井安曇、来嶋靖生、篠弘、小野興二郎、
大滝貞一、松坂弘、杜澤光一郎、平井弘、佐佐木幸綱、春日井建、大河原惇行、
玉井清弘、昭和16年生まれの高野公彦まで、Ⅱ部と同時期の男性の歌を集めた。

第4部 恋―個と孤を越えるものを求めて

昭和17年生まれの成瀬有から、福島泰樹、伊藤一彦、三枝昂之、外塚喬、大島史洋、
日高尭子、沖ななも、河野裕子、時田則雄、三枝浩樹、香川ヒサ、永田和宏、秋山佐和子、
佐伯裕子、小池光、道浦母都子、花山多佳子、池田はるみ、大下一真、昭和23年生まれの三井修まで。

第5部 醒めた世代の恋

昭和25年生まれの阿木津英から、山田富士郎、吉岡生夫、今野寿美、松平盟子、
内藤明、栗木京子、中川佐和子、渡辺松男、小島ゆかり、大滝和子、坂井修一、
水原紫苑、川野里子、米川千嘉子、加藤治郎、谷岡亜紀、大辻隆弘、大塚寅彦、
穂村弘、荻原裕幸、俵万智、喜多昭夫、早川志織、真中朋久、紀野恵、江戸雪、
小守有里、千葉聡、吉川宏志、大口玲子、松本典子、梅内美華子、大松達知、
横山未来子、永田紅まで36人の歌。