資料は語る2014―「青春と文学」
2014年度の講座「資料は語る」を4月より開講いたします(後期:9月開講)。
本年度は「青春と文学」をテーマに、文学者たちの青春時代にスポットを当てます。
近年寄贈を受けた太宰治の学生時代のノートや、中村真一郎の日記をはじめ、各回の内容に関連する資料を展示。
これらの資料を用いながら、豪華な講師陣が文学者の青春時代を浮き彫りにしていきます。
会場:日本近代文学館ホール
前期《地方篇》
金沢の青春―中野重治・室生犀星
日時:4月19日(土) 14:00~15:30
講師:竹内栄美子(千葉工業大学教授)
1923年秋、第四高等学校の生徒だった中野重治は、関東大震災のために金沢に帰っていた室生犀星を訪ねる。金沢を舞台にしたふたりの作品を読みながら、犀星文学、中野文学の魅力に迫りたい。
同人雑誌の時代―小樽の坂道 小林多喜二・伊藤整
日時:5月17日(土) 14:00~15:30
講師:日高昭二(神奈川大学教授)
大正末から昭和初期にかけて、北海道の経済と文化を牽引した都市・小樽。その坂道で交錯する小林多喜二と伊藤整にとって、青春とは何であったかを考えてみたい。
「川」から「海」へ―習作時代の太宰治
日時:6月28日(土) 14:00~15:30
講師:安藤宏(東京大学教授)
太宰治の中学・高校時代のノートがまとまって館に寄贈され、また、これらが今春デジタル公開されたのを契機に、津軽で学生時代を過ごしていた当時の太宰治の姿についてお話ししたいと思います。
後期《東京篇》
苦悩の果ての新生―佐多稲子の青春
日時:9月20日(土) 14:00~15:30
講師:小林裕子(近代文学研究者)
『文芸通報』に投稿した女店員時代、さらに結婚から離婚を経て『驢馬』同人を知り、窪川鶴次郎と恋愛結婚し、作家として出発するまで。その生の軌跡を詩と小説を通じて辿る。
中村真一郎・まなざしの行方
日時:10月18日(土) 14:00~15:30
講師:鳥山玲(日本画家)
後の多彩で豊饒な表現世界の礎となった青春の彷徨のまなざし。その先の胸中に映じた思いの大切さは、時代の変容を経て現代の青春期にどのようにつながるのか、たどってみたい。
第三の新人・戦後の青春―安岡章太郎
日時:11月15日(土) 14:00~15:30
講師:坂上弘(作家・当館理事長)
「ガラスの靴」で「三田文学」からデビューした安岡章太郎は、すでに仲間たちからは端倪すべからざる新人として高く評価されていた。戦中から戦後にかけての「第三の新人」たちの群像をたどってみたい。
受講料・申込方法
受講料
全期間(6回)10,300円(会員9,300円)
前期または後期5,200円(会員4,700円)
1回のみ2,100円(会員1,900円)
※消費税率の引き上げに伴い、2014年度より受講料を改定させていただきます。なお、チケット送料は当館が負担いたします。
申込方法
(現金書留)
便箋・メモ用紙等に住所・氏名・電話番号および受講期間(1回の場合は希望月も)を明記の上、受講料とともに、
〒153-0041 目黒区駒場4-3-55 日本近代文学館「資料は語る」係へお送り下さい。
(郵便振替)
通信欄に講座名「資料は語る」と受講期間(1回の場合は希望月も)を明記の上、下記の口座へ受講料をお振込み下さい。
口座番号:00140-0-47730 口座名:公益財団法人 日本近代文学館