秋の特別展 芥川賞・直木賞原稿コレクション展
-所蔵原稿・初版本を中心に-


 2014年9月27日(土)~2014年11月22日(土)
日本近代文学館では、芥川賞・直木賞の受賞者、選考委員、そのご遺族、文藝春秋のご寄贈・ご協力により、両賞の資料を「芥川賞・直木賞原稿コレクション」として保存してきました。本展では、同コレクションを中心に、受賞作の初版本、関係資料、写真、逸話を紹介し、今夏で151回を迎えた芥川賞・直木賞の文化的・社会的意味を明らかにすることを試みます。

芥川賞直木賞原稿コレクション展

開館時間 午前9:30~午後4:30(入館は4:00まで)
観 覧 料 一般200円 (20名以上の団体は一人100円)
休 館 日 日・月曜日、第4木曜日(10月23日)
編  集 池内 輝雄

 

 主な出品資料

本展は、芥川賞・直木賞の歴史を四つの時代に区分して展観します。

第一部   文学賞の創設と戦前・戦中期の文学(1935~1944、中断)

(菊池寛と芥川龍之介、直木三十五との交流を窺う資料として)

文芸春秋棋院 菊池・直木手ナオリ表

芥川龍之介 短冊「花ちるや まぼしさうなる 菊池寛」

芥川龍之介 「侏儒の言葉」原稿

直木三十五 「南国太平記」原稿

(受賞作原稿・周辺資料)

石川達三 「蒼氓」

川口松太郎 「鶴八鶴次郎」

尾崎一雄 「暢気眼鏡」

井伏鱒二 「ジョン萬次郎漂流記」     他多数

 

記念品時計

第16回の直木賞受賞者、田岡典夫に授与された懐中時計

 

 

第二部   戦後派作家・新世代作家の台頭(1949~1974)

安岡章太郎 「悪い仲間」

吉行淳之介 「驟雨」

小島信夫 「アメリカン・スクール」

大江健三郎 「飼育」と同回の石川達三の選評原稿

池波正太郎 「錯乱」

津村節子 「玩具」

高井有一 「北の河」      他多数

 

オール読物(昭35.4) 文藝春秋(昭27.3)
直木賞発表号の「オール読物」 芥川賞発表号の「文藝春秋」
(1960年4月号) (1952年3月号)

 

第三部 多彩な才能の開花・1970年代後半(1975~1986)

中上健次 「岬」並びに「受賞の言葉」原稿

村上龍 「限りなく透明に近いブルー」

阿刀田高 「ナポレオン狂」     他多数

 

第四部 戦後生まれの作家群の活躍(1987~2014)

山田詠美 「ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー」

李良枝 「由熙」

黒井千次 第100回芥川賞選評原稿

町田康 「きれぎれ」

松浦寿輝 「花腐し」

出久根達郎 「佃島ふたり書房」

角田光代 「対岸の彼女」

金原ひとみ 「蛇にピアス」

田中慎弥 「共喰い」

小山田浩子 「穴」

姫野カオルコ 「昭和の犬」

朝井まかて 「恋歌」

黒川博行 「破門」     他多数

 第150回 直木賞選考会  第150回 芥川賞選考会
 第150回 直木賞選考会  第150回 芥川賞選考会
 (提供:公益財団法人 日本文学振興会)

 

 この他特設コーナーとして、芥川賞候補になった作家たちや、石原慎太郎「太陽の季節」など、映画化した受賞作についても紹介します。